episode6・②

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「今日はね、俺、みぃたんにサプライズをたくさん用意してるんだ」 そのうちの一つがすでにばれているとも知らない西村君は、さも得意げに胸を張った。 だから、あたしは、その小箱の存在を見なかったことにしてあげる。 「わぁ、なんだろう。楽しみだな」 わざとらしくはしゃぎながら、もし、あの箱の中身がアクセサリーだったら最高だと考えた。 今、あたしの体には一つの装飾品もないから。 だから、もしも箱の中身がアクセサリーだったら、あたしはこれから何年も肌身離さずつけることになるだろう。
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