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「さ、まずどこ行こうか?」
「それより、みぃたんの話が気になる」
「ふふふ。西村君泣いちゃうかもよ」
「何だよ、それ」
よせばいいのに、彼の反応が面白くて、ますます意地悪をしてしまう。そんなあたしに、西村君は、声を潜めた。
「ねぇ、ホテル行こうか?」
「ホテル?」
「うん。だって、体が受け入れられているうちは、まだ、心に入り込む隙は十分にある。そうでしょう?」
真面目な顔でそう言った西村君の首を、あたしは思い切り自分の方へ引き寄せると、そのまま唇を重ねた。
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