淡い幻想、吹っ切る為に。

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あの後俺と智也そして猛の三人は、今から塾に行くと言う菜摘と別れ、渋谷のMドナルドに来ていた。 『健ちゃん。猛くん返すね』 なーんて言葉を菜摘は去り際、俺にプレゼント。 猛はものじゃねーし、誰のものでもないし…! 「………」 …と思ったけど、すんなり返されたのがなんか悔しくて。 急いで駆けつけて、必死なのは俺だけかと思うと…恥ずかしかった。 「……うん。ありがとぉーっ!! 嬉しいわぁ~」 …それで咄嗟に誤魔化すため出たのがなぜかおねぇ言葉。 くねくね体をくねらせ、投げキッスをくれてやった。 みんなが大爆笑したものだから、調子に乗ってずるずるそのまま俺はおねぇ言葉… やめるタイミングを逃し、もはや誰もつっこまない状態。 ……本当俺、何やってんの?! 今日は最悪だ…!! 「……それで? 健はいつから猛くんのこと好きなんだ?」 「ッんぐッ!!!」 俺はポテトを喉に詰まらせ咽せた。
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