淡い幻想、吹っ切る為に。

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「……だからオレは、織田の気持ちには答えられない…」 猛がふっと哀愁のため息。 それを見て智也は同情する顔を作り俺を見ると言った。 「猛くん、モテる男は辛いね。 健…俺、邪魔なら帰ろうか? 」 「いい加減にしろお前らっ!!!」 手に力がこもり、握っていたMシェイクがブシュっとストロー上部から溢れた。 「……もう、勘弁してくれよぉ~」 マジで焦ってる俺を見て二人はケラケラと笑った。 まぁ、うけてるならなんでもいーけど…。 残りのシェイクをズルズルと音を立て啜る。 「ふっ。仕方ないなぁ。もう勘弁してやるよ。…織田って本当、弄られキャラだよね」 猛がコーヒーを飲みながら笑って言った。 「でしょ? 猛くん。健って昔からだよ。お調子者だからね。ボケてもよくスベるけど」 「……スベって悪かったな!」 そこそこうけてると思うけど?と口の中でもごもご反論。 …二人はスルーして話を続けた。
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