終章 くらげとかめ -4-

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  ○ 『二回、神童が死んだやろ』 と、第一人類が説明を加える。 『せやから二回、近くの第二人類が機人化した。まぁどっちも近くにおったストイックな感じの姉ちゃんと青髪のアホっぽい兄ちゃんが瞬殺しとったけどな。それが、神童が事故や事件に巻き込まれてフツーに死んだときのリスクや』 「そう、か……」 拝殿の手前の一角に、舞の舞台が用意されていた。注連縄によって一般の来場者が入れないようにされていて、その中で今、巫女装束に身を包んだ神童、空凪浅葱が見事な舞を披露している。 俺たちは人だかりの最前列に陣取って、浅葱の舞を見物していた。 『神童は脳味噌がまるまる蒸発とか爆散でもせん限り実質無制限に生き返る。機人組織がどうやってそんな火力の攻撃を仕掛けとるんかずっと疑問やったんやけど……。レールガンとはまた、えらいもん持ち出しよったな……』  
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