終章 くらげとかめ -4-

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  「確か第二人類には込み入った話はしちゃいけないんじゃなかったのか」 今ならその理由も察しがつく。こんな事実を知った上で、この街で普通に暮らすのはちょっと無理そうだ。 『ん? あぁ、それやねんけど……』 と、第一人類が宇宙服の上からぽりぽりと頭を掻く。そう言えばこいつ、何でこんな暑苦しいものを着てるんだろう。 『自分の領域を侵食しとるウィルスな、今のところ治すには、感染してからの記憶容量にあるデータを全部削除せなあかんねん』 「記憶容量のデータを、削除?」 『自分が初めて機人化したんはいつや? たぶんそのちょっと前くらいに感染したはずやから、そっから先の記憶がごっそり消える』 「……どうせ覚えていられないから、今は話してもいいって事か」 『そういうこっちゃ。辛い思いさしてしもうて、勘忍な……』 「いや、……むしろありがたい」  
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