窃盗団の華麗なる転身

3/12
363人が本棚に入れています
本棚に追加
/13ページ
我々三人組は、エブリスタ国有数の資産家にしてコレクターで有名な一ノ瀬家に忍び込んだ。 ここには、かの名画「モナリザの微笑み」に匹敵する幻の名画や、ロダンの「考える人」の隠された対の作品があるというのだ。 ならば、それをいただくしかない。 そう思って、我々は一ノ瀬邸に侵入した。 侵入は容易かった。 ただ、どこにも名画と呼ばれそうなものや彫刻の類は見つからなかった。 たった一つ。 怪しい部屋を除いては。 そこは、一見すると普通の客室なのだが、壁に暗証番号を打ち込むようになっているのを、銀が見つけた。 「俺様にかかれば、どんな女もセキュリティも落とせるに決まってるだろうが。」 そう言って暗証番号にコードを取り付けて番号を解読していく銀。 しかし、彼が女性をおとしたところを見た者は実は誰もいない。
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!