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我々三人組は、エブリスタ国有数の資産家にしてコレクターで有名な一ノ瀬家に忍び込んだ。
ここには、かの名画「モナリザの微笑み」に匹敵する幻の名画や、ロダンの「考える人」の隠された対の作品があるというのだ。
ならば、それをいただくしかない。
そう思って、我々は一ノ瀬邸に侵入した。
侵入は容易かった。
ただ、どこにも名画と呼ばれそうなものや彫刻の類は見つからなかった。
たった一つ。
怪しい部屋を除いては。
そこは、一見すると普通の客室なのだが、壁に暗証番号を打ち込むようになっているのを、銀が見つけた。
「俺様にかかれば、どんな女もセキュリティも落とせるに決まってるだろうが。」
そう言って暗証番号にコードを取り付けて番号を解読していく銀。
しかし、彼が女性をおとしたところを見た者は実は誰もいない。
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