婚約を破棄された彼女

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あたしはニートになっていた。 あの日、婚約破棄を言い渡されたときにあたしの世界が壊れた。 (大体なんであたしが婚約破棄されないといけないの? あたしの世界は絶望や失望の多い世界なんだわ!) 、なんて考える。 そんな訳で、いま現実から逃げ出しているあたしだった。 逃げ込む先はゲームやラノベになってくる。 あたしが今現在ハマっているゲームはこの『吸魂鬼の花嫁』だ。 ライバルの花嫁候補を倒していくというなんとも痛快なゲームだ。 まさしくあたしにぴったりな内容だった。 だからいまは2日徹夜でライバルを倒しているのだ。 (花嫁候補なんてまとめて倒してやる)などと過激な気持ちになっていた。 流石に今夜は寝ないと、セーブする前に寝落ちすることになる。 そう考えて立ち上がろうとした時に、あたしは立ち眩みを起こした。
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