3人が本棚に入れています
本棚に追加
名刺交換
「どうも初めましてー」
「あぁ、こちらこそ」
「えぇ、皆さん初めまして」
そんな第一声から始まる。オッサンの時代。
今日のメンバーは、便利屋『山田信男』と、自衛官『行田豪』、よろず屋『矢井田牽聿』。
先ずは最初の挨拶を済ませて。
「あぁ、これ名刺です。良かったら」
「自衛官の方でしたか」
「ご丁寧に有り難う御座います、私の方からも」
「へぇ、よろず屋ですか。古風ですね」
「っと、俺も名刺を渡しておきましょうか。よろず屋さんとは、商売敵になるんですかねぇ」
「便利屋。なるほど、私はやや黒いお仕事が専門ですので」
なにやら、不穏な雰囲気。
黒いお仕事、との言葉に二人の視線が矢井田に集まる。
「ご心配無く。堅気さんに迷惑はお掛けしませんし、私も本来そちらの人間ではありませんから。少し縁あって、ね?」
「まぁ、俺も人の事は言えませんので」
「ふはっ、まぁ自分も真っ当な自衛官は名乗れない身なんで。んな事より腹の探り合いはよしましょうや、折角なんで楽しくやりません?」
「確かにそうですな。いや、すみません」
「いえ、此方こそ不適切な発言でしたね。以後気を付けます」
意外にも、場を仕切るのは最年少の行田。
「ところでお二方。番組的に恋愛観とか、語ってみません?」
最初のコメントを投稿しよう!