名刺交換

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名刺交換

「どうも初めましてー」 「あぁ、こちらこそ」 「えぇ、皆さん初めまして」 そんな第一声から始まる。オッサンの時代。 今日のメンバーは、便利屋『山田信男』と、自衛官『行田豪』、よろず屋『矢井田牽聿』。 先ずは最初の挨拶を済ませて。 「あぁ、これ名刺です。良かったら」 「自衛官の方でしたか」 「ご丁寧に有り難う御座います、私の方からも」 「へぇ、よろず屋ですか。古風ですね」 「っと、俺も名刺を渡しておきましょうか。よろず屋さんとは、商売敵になるんですかねぇ」 「便利屋。なるほど、私はやや黒いお仕事が専門ですので」 なにやら、不穏な雰囲気。 黒いお仕事、との言葉に二人の視線が矢井田に集まる。 「ご心配無く。堅気さんに迷惑はお掛けしませんし、私も本来そちらの人間ではありませんから。少し縁あって、ね?」 「まぁ、俺も人の事は言えませんので」 「ふはっ、まぁ自分も真っ当な自衛官は名乗れない身なんで。んな事より腹の探り合いはよしましょうや、折角なんで楽しくやりません?」 「確かにそうですな。いや、すみません」 「いえ、此方こそ不適切な発言でしたね。以後気を付けます」 意外にも、場を仕切るのは最年少の行田。 「ところでお二方。番組的に恋愛観とか、語ってみません?」
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