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「なる必要は無いんじゃないかと、俺と矢井田さんの緩衝材に上手く回って会話の流れを作ってるのは行田さんでしょう?」
「えぇ、私達には無い持ち味を既に身に付けてらっしゃいます」
「たはは、どうにも敵いませんね。ところで山田さん、結婚生活って。ぶっちゃけどうなんどしょ?」
照れくさそうに頭を掻いた行田が、さらりと話題をすり替える。
「うん?まぁ、ぼちぼちですかね。それにうちは参考にならないと思いますが」
「唯一既婚者でおられますからね、私も興味があります」
「何より先ず、普通ですよ。特にデカイ喧嘩も無けりゃ、お互いにまだそれとなく好き合ってる。夜の方は流石にご無沙汰ですが、年齢を思えば仕方ないでしょう。」
「その普通が最近中々難しいんじゃないですかね」
「自分も聞いてて幸せそうだと思いましたけど」
「まぁ、幸せですかね。それに、この歳になっても好きな事してられるのは。やっぱり嫁のお陰だろうな」
「はー、羨ましい……俺はそれ聞いちまうと迷いますね」
「何をですか?」
「いや、軽く20は歳が離れてますからね。仮に一生添い遂げるとして、俺の方が先に死んじまう事を考えるとね」
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