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暗かったからわからなかっただけか?
それとも嘘なのか?
とにかくこの女とはもう関わらない方がいいと思った。
最初からわかっていた筈なのに流されてしまう自分を責めた。
何を言われるかわからないが、切り出す時だと思った。
「明日、仕事だからそろそろ帰るわ」
一瞬、田沼京子は髪を切る手を止め、沈黙が訪れた。
オレの心臓の鼓動は早くなった。
オレは二度程、瞬きをしっかりとしたのを覚えている。
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