プロローグ

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「オマエの存在価値?」 冷たい言葉に、冷酷な目で蔑(さげす)まされる。 「だって…」 ギュッと胸をつかんで。 その先の言葉を飲み込んだ。 「そんなことを知りたいのか?」 バカバカしいと言わんばかりに、フッと鼻で笑った。 「あたしは鷹都(たかみや)の…」 ドクン… ドクン… 痛いくらい心臓が鳴っている。 なのに… 鷹都の突き刺さるような冷たい視線。 フゥ?っとため息混じりに一呼吸すると。 「玩物だろ?」 ためらいも。 笑いもせず。 ただ冷酷に。 たった一言吐き捨てた。 わかってた。 あたしが鷹都に引き取られてから。 でも…
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