time limit empty~HUNTERΧMITURU

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さ、サドル君はどこに行っちゃったの? 写し出された光景、サドルの無い自分の自転車が無惨に倒されていた こんなときにイタズラ勘弁しろよ しかも、この前パクられて買ったばっかだぞ(泣) いやもう、そんなん考える暇なんてない!! 無遅刻無欠席の無敗伝説に泥ぬられてたまるクワァ 今ので3分無駄になっとるがな mission【走りよりマシなものを探せ】 俺は辺りを見回す... 動かない原付:早くバ○ク王に売ってしまえ 半ば、諦め自身の脚力に頼ろうと思ったが....倉庫内のガラクタ置き場の中からなにやら光るものが見える… 【mission完了】 【幸平は折り畳みキックボードを手に入れた】 華麗なターンで方向を変え、走り出す 徐々にスピードを上げていく 風と一体になっていくのがわかる 「誰も俺を止められねぇぇぇぇ...ンゴッ!!」 我を忘れ、飛ばしていると グレーチングの溝に車輪がミラクルフィットし、俺は宙を舞っていた 思考は平常、だがスローモーションのような感覚 どっちが上下かなんてわからない 不意に水中に入った際の耳が塞がる感覚 だんだん地面が近付いてくる 受け身なんて取れる様な身体能力なんて持ち合わせていないのはわかる 目を閉じると、様々な思い出が甦る 走馬灯という言葉しか知らないものを今、体験している自分に少しにやけてくるが、あと数秒だろうな 「ありゃ?」 硬いアスファルトに身体を叩きつけら…れない? 少しずつ目を開く 世界は停止したかの様、通行人は身動きしない 朝の通勤車両も映画みたいに停止している 安堵のため息もすぐに息を飲むことになる ガシッ…フシュッ… 「痛っ」 宙吊りの状態から、足元に目をやると…黒々とした霧状のものから太陽の光を反射させて輝くメタリックなロボットアームが俺の足を掴み、自らの世界へ引き込もうとしていた 状況を理解しようと考えていた際に、突然動き始める世界 行き交う人々はまだ俺の存在に気づいていない なおも引き込み続けるアームに苛立ちが募り 「晒しもんとか恥ずかしいだろが!!」 握っていたキックボードを思い切りアームに叩きつけた キックボードは黒霧へ吸い込まれる アームは当たり所が良かったのか掴む力が弱まり俺は解放される 「あれ、なんだったんだろ…って!!キックボード返せ!!」 足首の違和感を引きずりながらも学校へ急ぎ足で向かうミツルを影から視ている存在には気付くはずもなかった
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