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星夜祭
毎年3月の終わりに行われるこの街の一大イベント。何も無い田舎の極々ありふれた祭りの一つだ。
しかし、今年の星夜祭は違う。7年に一度、星降る夜が訪れる。
その夜結ばれた二人は、永遠の幸せが訪れる。
古くからの言い伝えだ。
普段は、こんな古臭い話なんて信じない俺だが、今は違う。
俺の横には、あの娘がいる。
誰も居ない丘の上に二人。
星降る夜の月明かりに照らされ重なり合う2つの影。
あの娘唇が俺に近づく。
もう少しで……。
「……ろう」
何かが聞こえる気がするが、気のせいだ。
「太郎!」
気のせいだ。ここには二人しか居ない!
早くあの娘と……。
「太郎!早く起きぬか!」
布団をはがされ、ベッドから落ちたところで俺の儚い夢は覚めた。
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