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「太郎君!起きた?朝ご……」
神は俺を見捨ててはいないようだ。救いの女神が部屋にやって来た。
早く助け……。
あれ?
どうしたのかな?
なんで動かないのかな?
顔を赤らめ、金魚のように口をパクパクさせた女神がようやく声を出す。
「お、おっ、おと、おとと」
何?何が……。
「お取り込みのところ、お邪魔しました!」
そっち?そうとっちゃう?
俺襲われてるんですけど……。
「ふぅ。止めじゃ」
「……」
「興が削がれたのじゃ」
俺の上から降りるとそのまま床下に消えてゆく。
「早よ来んと遅刻するのじゃ。先に朝餉食べに行くのじゃ。またの太郎」
床から出ている顔に向かって枕を投げつける。
「この疫病神が」
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