【暴走Ⅴ その弐】

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「もしもし。大和?おはよう。」 大和に電話をかけた。 【おはよう。蘭花ちゃん。】 「大和。今日から、あの6人を指導者にするから。私の家。分かってるよね。連れて来てくれる?」 【うん。分かった。何時頃?】 「9時頃に。ゴメンね。ヨロシク。」 【OK。連れてく。俺も居ていい?】 「うん。全然いいよ。その間に予定たてようね。じゃあ。待ってる。」 大和の返事を聞いて電話をきった。 その後、直ぐに道場へ向かい掃除を始める。 途中で洋介さんも加わって掃除を手伝ってくれた。 私が留守の間。 道場の掃除は洋介さんが最初も最後もしてくれていた様で。 『お嬢。今日は大和も来るんですか?』 「来るよ。今後の予定も決めなきゃいけないしね。」 片付けをしながら会話をする。 『あぁ。アメリカのですか。大丈夫っすかね。あいつ。』 洋介さんは大和が心配な様だ。 「大丈夫だよ。大和も前に進みたいって言ってたし。何事もやる気があれば大丈夫だから。あっちのジムの人達も好い人だから心配ないよ。」 『やっぱお嬢は凄いっすよね。』 片付けも終わり、道場の真ん中に移動。 「何が?私。何もしてないよ。」 真ん中に座り込むと洋介さんも隣に座った。 『何言ってんすか。お嬢のおかげで、どんだけの人が救われたと思ってんですか?俺にしてもそうですし。矢部さんも言ってましたよ。お嬢に救われたって。大和達もどんな形であれ、お嬢に出会えて良かったと思いますよ。』 ニッコリと洋介さんが笑った。 「人との出逢いってさ。全部。偶然じゃなくて必然なんだよ。出逢うべくして出逢ったってやつ?私もさ。色んな人に出逢ったけど、やっぱりそれも私にとって何かしらの影響を与えてくれたし。だから、洋介さんにしても大和達にしても同じだよ。私にとっても洋介さんや大和達に出逢えた事は凄く良かった事なの。せっかく出逢えたなら、皆幸せに笑ってくれた方が私も幸せだしね。」 私もニッコリ笑った。
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