【暴走Ⅴ その弐】

8/81
前へ
/372ページ
次へ
指導初日も無事に終わり、明日の予定を告げると皆帰って行った。 大和には必要書類などが分かったら直ぐに連絡すると伝えたら、あっちに行くまでは蘭花ちゃんに会いに来るね♪と、素敵笑顔を浮かべられた。 まぁ。いいけどね。 夜になり夕食をとって居ると竜兄が来た。 「おかえり。竜兄。ご飯食べる?」 『ただいま。ん。食う。』 背広を脱いで椅子にかけ、ネクタイを緩めて竜兄が座った。 私は立ち上がり、竜兄のご飯の準備。 『お疲れ様です。組長。いい物件ありました?』 目の前に座る父さんと話す竜兄。 『おぉ。いくつかあったけどな。3階建てってのが見つからねぇな。あっても4階建てだ。』 ご飯を食べながら答える父さん。 『ですよね。今時、3階建てとかあんまりないかもしれませんね。4階建てでもあればいい方じゃないですか?』 二人の会話を聞きながら竜兄の前に夕食を置いていく。 「何で?無いの?3階建て。」 並べ終わり隣に座る。 『立地条件からしたら、高層ビルが建ってたりする所が多いからな。半端な3階建てとか今時造らねぇだろ?』 父さんが説明する。 あぁ。なるほどねぇ。   「そっかぁ。人の多い所ってなれば、駅前とかがいいしねぇ。そうなれば難しいか。4階建てならあるの?」 聞いてみる。 『まぁな。ちと古いがそんなには気にならねぇと思うがな。』 父さんの話を聞いて竜兄が言う。 『とりあえず。見に行ってみろよ。自分の目で見ねぇと分からねぇだろ?』 「ん。そうだね。父さん。明日、見れる?そのビル。」 『おうっ。大丈夫だぞ。朝。行ってみるか?』 父さんの返事を聞き、明日の朝に一緒に行くことにした。 夕食も終わり、竜兄はシャワー浴びたいとお風呂へ。 私は部屋で既にビール片手に呑んでいる。
/372ページ

最初のコメントを投稿しよう!

365人が本棚に入れています
本棚に追加