【暴走Ⅴ その弐】

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「でもさぁ。4階建てだとどうしようかな?3階建てで考えてたしなぁ。」 『事務所にすればいいだろ。経営するとなると色んな書類もあるだろうしな。』 おっ。そうか。 「だね。事務所要るよね。あー。休憩室とかね。そうだそうだ。そうしよう。はい。解決!」 ん。良かった。 『相変わらず単純だな。』 呆れ顔の竜兄。 「いいじゃん。悩みが直ぐに解決するのは良いことだよ。あんまり悩むと禿げる。」 笑って言うと 『俺。お前の事で昔っから悩んでたから禿げるかもなぁ。どうする?俺が禿げたら。』 ……竜兄が禿げ? 「……やだ。何かやだ。」 『お前な。そこは、どんな竜兄も好きだよって言うのが普通だろ。』 突っ込まれました。 「えぇ~!だって、竜兄が禿げとか有り得ない~。竜兄は格好いいまま年取ってほしいし。」 『…なんじゃそりゃ。お前は俺の見た目が好きなのか?』 「見た目も好き。だって、格好いいじゃん。竜兄。」 ん。イケメンさん。   『何か嬉しいような…複雑な気分。』 「えっ?何で?見た目も中身も大好きだよ。」 首を傾げて竜兄を見る。   『まぁ。俺も蘭花の見た目大好きだけどな。お前の笑顔に惚れたわけだし。それに伴って中身もすげぇ好きだけどな。』 そう言って私の額にチュッとキスをする竜兄。 「酔っぱらった竜兄も好き~。この間の夜は何気に可愛かったよ。甘えモードだったし。」 うん。くっついて甘えてたな。 『……覚えてねぇし。』 そっぽを向く竜兄がまた可愛い。 「可愛いなぁ。竜君は。」 笑って言う。 『…うるせぇよ。ってか、あいつら皆見てたんだよな?』 「あぁ。取締役達?あっちはあっちで盛り上がってたから、そんなに見られてないと思うよ。來希位じゃない?取締役の中で見てたの。」 『…最悪。一番見られたくねぇ奴に見られるとか。凹む。』 ハァ~とため息をつく竜兄。
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