【暴走Ⅴ その壱】

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「…どうするも何も…。私はあんたと勝負したいのよ。」 【じゃあ。条件のむってことだね。】 「…条件って何。」 【蘭花ちゃん。俺とデートしてよ。】 はっ?何言ってるんだ?こいつ。 「…何で私が大和とデートなんてしなきゃいけない訳?勝負と何の関係があるのよ。」 【だって、そうでもしなきゃ蘭花ちゃん俺と会ってくれないでしょ?俺的には蘭花ちゃんと闘いたくないけど。蘭花ちゃんに会えるなら仕方ないかなぁって。だから、勝負する前にデートして。そしたら、勝負してあげるから。ねっ?】 ……どうしよう。 勝負は着けなきゃいけない。 殺られた奴等の為にも竜兄の為にも。 何より全国暴走族の総取締役としての面子にかけて。 「…いつ。」 【えっ?マジでデートしてくれんの?】 「じゃなきゃ、勝負しないんでしょ?」 【まぁ。そうだけどさ。そんなに俺と勝負したいの?】 「当たり前。今度は潰すから。」 【そう。じゃ、とりあえずデート先ね。明日。一日付き合ってね。あっ。そうそう。デートの時は勝負とか持ち込まない事。】 ……条件増えてねぇか? 「…分かった。じゃあ。その代わり、勝負は本気でして。この間みたいに、女だからってのは無し。分かった?」 私も条件を出した。 【分かった。じゃ、交渉成立って事で。明日、また連絡するから。ちゃんとお洒落してきてね。楽しみにしとく。じゃあね。】 大和からの電話がきれた。 ソファーに座り考え込む。 デートとか訳分かんない。 闘おうって相手に普通デート申し込むか? やっぱり、大和は変だ。 それより、竜兄に何て言おう。 勝負の為とはいえ、大和とデートする事を承諾してしまった。 怒る…よな。
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