【暴走Ⅴ その壱】

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「前さ。紗江先輩と一回撮ったことあるんだけどね。面白かったよ。撮ったことある?」 前に紗江先輩と遊びに出た時に初めてプリクラを知った私。 『無いな。ってか、そんなの見たことねぇぞ。』 「見せたことないしね。」 『…出たよ。蘭花の当たり前的発言。』 「何?当たり前的発言って。」 『お前。結構、何でもえっ?当たり前でしょ?って思うところあるだろ。自分的考えってのか?まぁ。別にそれで人に迷惑かけるとかじゃないけどな。たまに思うな。』 そうか? 「そう?でも、まぁ。あるかも。私的ルールみたいな?そんなのはあるかも。あっ。嫌な思いしたりした?」 自分では気付かないもんなぁ。 『嫌な思いはしないけど。蘭花らしいなとは思う。そのプリクラにしても、わざわざ見せる物でもないとか思ったんだろ?って言うか、下手すりゃ。それ自体思わないとか。そんな感じだろ?』 ハハッ。ズバリです。 「あー。後者の方ですね。すいません。見たいなら見せるけど。」 『俺はお前の事、全部知りたいの。分かる?』 「ん。分かります。見せます。で?撮る?」 ニッと笑う。 『…本当に分かってんのかよ。まぁ。いい。何処にあるんだ?そのプリクラってのは。』
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