【暴走Ⅴ その壱】

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注文もしてテーブルに着く。 『蘭花。さっきのプリクラ見せて。』 コーヒーを飲みながら竜兄が言った。 「はい。」 プリクラを手渡すとマジマジと見ている竜兄。 『何かさ。あれだよな。蘭花。モデルしてたりすればさ。こうやって撮れるってのはすげぇ特権じゃね?』 「何ニヤけてんだか。彼氏なんだから当たり前じゃない。」 ポテトを食べながら呆れ顔の私。 『ほらっ。当たり前発言出ました。』 はっ? 「いやいや。今のはさ。本当に彼氏なんだしプリクラ位は当たり前。の当たり前じゃない。合ってるでしょ。」 『蘭花はさ。やっぱり自分の事もう少し分からねぇといけないよな。周り見てみろよ。』 はい? 「……すご~く見られてる?」 はい。見られてましたぁ。 何か女子高生とか中学生とか若いお姉さま方に凄くチラ見されてます。私。 『ですねぇ。だから当たり前じゃねぇの。モデルのお前とプリクラ撮れるのはやっぱり俺の特権だろ?違うか?』 やはり、ニヤけてる。 「……そう…なんですかね?」 『そうなんですよ。モデルのRAN さん。』 勝ち誇った様に微笑む竜兄。 何か悔しいのは気のせいか? ムスッとしながらハンバーガーを頬張る私を笑いながら竜兄は見ていた。 キィ~!!悔しい!!
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