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男と話はじめて、15分くらい経つ。
男は牧名の話を真摯に聞いている。だからこそ、話し甲斐がある。牧名は『三人の神』について、かなり深い所まで話してした。
牧名「……で、あるから私は、この伝承に登場する神というのは別世界からの来訪者、という仮説を打ち立てたんだ。」
???「いくらなんでも、それはちょっと無理があるんじゃないかい?」
牧名「いいや……そんなことはない!!私は……」
そこまで言って牧名はハッとする。
何を口走っているんだ、私は。
牧名「私は……そっちの方がロマンがあっていいなぁ、って……」
???「自信満々にいってそれかい?」
ハハハハッ、男に笑われてしまった。
牧名には、『別世界』の存在を確定させる根拠があった。しかし、それを今ここで出すことは出来ない。出来るわけがない。
牧名「……そのロマンがあるから、こうやって様々な仮説を考えて調べているのだろう?」
咄嗟に思い付いた言い訳は、それはもはやただの妄想の領域。牧名は内心かなり恥ずかしかった。
今すぐにでも走ってこの場を離れたかった。
あおい「あれ?牧名さんが誰かと話してる……?」
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