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シェリィ「それにしても、ここ本当に何もねーですわね……」
シェリィが何やらぶつくさ言いながら帰ってきた。
大方、この周辺は何もないド田舎とか、そんなことを呟いているのだろう。
あおい「あ、シェリィちゃん、おかえりー!!」
輝「……っ!?」
あおいがシェリィに声をかける。
あおいもシェリィも帰ってきたことなので、輝に別れを告げてその場を去る。
あおい「それじゃ、輝さん、今日は失礼しま……」
輝「……仕事が、出来たよ。」
あおい「……はい?」
たったそれだけのこと。たったそれだけのことだが、どうやら輝の方はそうしたくないらしい。
シェリィの名を聞いた時から、輝の雰囲気が変わったのだ。
牧名はその様子にいち早く気が付く。シェリィとあおいの手を引き、その場から逃げ出そうとする。
輝は上着のポケットから携帯電話のような機械を取りだし、何かの操作をする。おそらく、スイッチを入れたのだろう。
一瞬であたりはまるで夢の中にいるような浮遊感に包まれた。
シェリィ「なっ!?これは……!!?」
この不思議な感覚……シェリィと牧名には覚えがある。
雪名が誘拐されたとき……つまり、シェリィが雪名を誘拐し、牧名たちが雪名を助けに行ったときに使われた、クリーチャーが実体化する道具!!
シェリィ「『インデックス・レプリカ』……まさか、小型化されたの!!?」
牧名「ということは、彼……輝はっ!!」
カグヤグループが持ってるクリーチャー実体化の技術……それを彼が持っているということは、つまり!!
あおい「輝さんは……『カグヤグループ』の手先……?」
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