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俺がどんな悪さをしようが、真正面から向き合い、厳しく指導し、時には俺の心の痛みに寄り添ってくれた。
そんな彼に恋心を抱くのに、そう時間はかからなかった。
その気持ちに気付いてから、さらに俺は加賀見に懐くようになり、その仲の良さは周知のものだった。
しかし、そんな恋は卒業と同時に終わりを迎える。
「加賀見っ!…俺っ…ずっとアンタが好きだった…アンタがいたから俺はここまで来れたっ…」
今でも鮮明に蘇る記憶。
卒業式後の夕暮れの教室。
もう、加賀見と会えないんだと悲しみに襲われながら選んだ道。
それは告白だった。
どうせ会えなくなるなら、全部、全部伝えよう。
そう覚悟を決めて、想いを吐き出した教室。
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