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黒人は「ついてこい」と短く言ってその部屋の扉を開けた。
ドアを開けた途端に耳に入る声。
会話をしてる声でもなく、テレビの音でもない。
それは、濡れた艶のある声。
部屋に入り、その黒人の後をついて行くにつれてその声は次第に大きくなっていく。
さらに奥の部屋の扉を開けると、その部屋の照明は間接的で薄暗く、そして今まで聞こえてきた声が誰のものだったのか理解した。
キングサイズのベッドに見える三つの影。
モーニングを食べにきた今朝の日本人である。
そして彼に覆いかぶさる裸の男二人。
日本人の白い肌に腕の拘束具として食い込む縄。
その顔は苦しそうに歪めながらも頬を紅潮させ、その口から漏れる声は甘い。
「う、あぁ、や…、誰かいる…!」
日本人は部屋に入ってきた自分に気づきその声音を変えた。
他人に聞かれるのを嫌がり、声を出すまいと下唇を噛み必至に我慢をするが、鼻から漏れる息のせいで、全くその我慢が役に立っていない。
細い腰をくねらせ、かぶさる男の手に翻弄されながらせめてもの
抵抗をみせるその姿は、同じ同性だというのに何とも言えぬ高揚感を与える。
「おや、持ってきてくれたようだね」
そこでベッドサイド横の椅子にバスローブ姿で腰をかける男が声を発し、続けて「そこの机に置いておいてくれないか」と言って顎でその机を指した。この男は今朝日本人と一緒に来た男だった。
指示されたのは男の座るベッドサイドとは逆のところにある机。それは今よりもその日本人を近くで見られる場所だった。
いきなりのことで竦む脚を先ほどの黒人が強く背中を押すことで躓きながらも前にだす。
日本人は体位を変え皆に見えるように二人の男が後ろと前に回り無理やりその足を開いた。
「ひっ、や!もぅ、…許して…」
日本人の彼の声の一つ一つが腰に響く。そこらの女よりも美しく官能的で、耳朶の奥深い所にその声は甘く響く。アジア系というのが更にいい。
気にするな、と必死に自分に言い聞かせるが、最近ご無沙汰気味の自身にはあまり効果がないみたいだ。
「あぁっ!やだ!やめっ…!」
注文されたものを机に置いた途端、日本人の声が変わった。
反射で見てしまったことを後悔しても遅い。一度みてしまえば視線はそらせなかった。
後ろで無理やり足を開かせていた男が日本人の彼の赤く熟れたつぼみにその起立を挿入していた。
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