1章:甘いものは程々に

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そして更に一週間。 またしても会えない日が続き、正直毎日通うのは大変になってきていた。 政宗達もしつこいし。 が、しかし。 それでも諦めきれない何かが、千晶を動かすわけで。 「今日はどうかなあ…。」 なんて独り言を言いながら、毎日毎日、図書館の中を徘徊する。職員の人にジロジロと見られるのにも、もう慣れた。 (もうそろそろ帰ろうか。) そう思って暇つぶしに読んでいたスイーツの本から目を離した時だった。 あの人だ。 またしてもあの人がやって来た。 興奮を抑えながら、本を盾に観察をする。今日は黒系の服を着て、髪型が前と違う。 少し短くなっている。 (髪、切ったんだな。) なんて考えながら、彼が移動したのを見てあわてて後を追う。 こっそりと本棚の影から覗いていると、千晶はある事に気が付いた。 水曜日。 彼が図書館にやってくるのは、決まって水曜日の事だった。 政宗達にばれないように、無理矢理振り切って通っていた身としては、とても重大な発見だった。 それから水曜日は毎週、千晶のとても大切な 【お勉強の時間】 となったのだった。
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