1章:甘いものは程々に

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「…あ~、いや、俺もたまには本でも読もうかなあ~…なんて思って?」 千晶は内心冷や汗をかきつつ、そう答えた。 図書館に来てすることなんて、そのくらいしか無いだろ?なんて言ってみる。 「ふーん?…今日水曜日だけど、用事あるんじゃねえの?」 政宗がジトーッとした目で見てくるが、目は合わせない。 どうやら確実に怪しまれているらしい。 しっかし、最近はしつこく聞かれることも後をつけられる事も無くなっていて、水曜日の帰りは二人とも近寄って来なかったから、諦めたのかと思ってた。 こういう機会を狙っていたのか?何て思うと、まんまと罠にはまったのが悔しくなる。 だがしかし、ここでもし図書館の中について来られたとしても、あの人に近付かなけれないいだけである。 先程は吃驚して混乱していた頭が、段々冷静になってきた。 危ない危ない…。 そんな事を思いつつ、二人に言う。 「いや、今日は用事無くなっちゃって。暇だったから寄ったの。二人も一緒に入る?」
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