1章:甘いものは程々に

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政宗はちゃんと静かにしてろよ? なんて付け加えながら、千晶は淡々と言った。 平然を装いながら二人の様子を観察すると、政宗の方は考えていることが手に取るように分かった。 大方、あれっ?怪しいと思ったけど、普通じゃん!なんで?! というところか。 こっちはチョロいものだ。 問題は遙。 こいつは本当に何を考えてるのか分からない。いつでもどこでも無表情。口数も少ない。 正直、今どんな事を考えているのか予想すらつかない。 やっぱり、 図書館に何かがある と気付いただろうか。 いや、きっと遙は気づいている。 こいつが気づいていないはずが無いじゃないか。学年トップの秀才だぞ? …だけど、そうなったら二人は毎回着いて来るようになるのか? 俺が何をしているか、何を目当てに来ているか分かるまで? そうだとしたら、いつまでもは隠していられないんじゃないか? そう考えて、ふと気付く。 …何故だろう。 別に、恥を忍べばそれで終わるはずなのに。 恥ずかしい以前に、何故か、何故か二人にあの人を見せたくない、なんていうよくわからない気持ちが、千晶の脳裏を過ったのだった。
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