◼️学校での佐川と瞳子

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「とーうーこーーーーー」 息を切らせて入ってきたのは案の定。 「ちっ、もう来やがったかシスコン」 「ああ、またそんな無防備に佐川に髪を触らせて!毛根から犯されるぞ!」 「そんなスペック無いし」 「瞳子、兄ちゃんの話を聞いてくれ。さっきの女子にヤキモチ妬いて怒って先に行ったんだろう。 本当に誤解だから」 「別に怒ってないし、好都合だからさっさと来ただけだよ。 さっさとお兄ちゃんも彼女作ればいいのに」 ムンクの叫びのようなポーズの剣さん。 「佐川くん、いこ」 瞳子さんが袖を引っ張る。 もちろん、すぐに立ち上がって手を差し出す。 重ねられる手が、心地いい。 教室まで、しばらくこのまま。 「とぉーこぉーーーーー」 武道館に遠吠えが響いた。
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