◼️学校での佐川と瞳子

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教室が近づくと瞳子さんが目で訴える。 そろそろ他の生徒も登校してくるので、手を繋いでいるのが恥ずかしいらしい。 そっと手を外す。 教室に入るのを見送って、俺も隣のクラスのドアを開ける。 「おはよう、佐川のクセにデレてんじゃねー」 背中にカバンをぶつけてきたのは、奈津美さん。 「何すんだ、暴力女」 「朝からデレデレデレデレ、猫かぶって青春しやがって」 「……お前、さては昨日の合コン惨敗したな」 険悪ムードに飛び込んできたのは、松山の声。 「じゃあね、お昼までいい子にしてるんだよ。」 「うん。お昼一緒にお弁当食べてもいいの?」 「さあ。気が向いたらね」 「今日はバケットと野菜も持って来たから、その場でサンドイッチ作れるよ」 「ふうん。それは楽しみだな。でも、僕、ピタパンか生春巻の方が好き」 「分かった、明日持ってくるね!」 松山の彼女?下僕の由奈ちゃんが走り去って行く。 「相変わらずというか、凄まじいな」 「お弁当の域を完全に超えてるね」
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