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昼休み
瞳子さんは里菜ちゃんとお弁当を食べている。
俺としては一分一秒でも瞳子さんを独占したいところだけど、朝と放課後をべったり頂いてるので譲歩した。
中庭で食べている二人を遠くから眺めるだけにする。
「……ストーカー彼氏」
吉野が呟いた。
山田と机を並べて弁当を食べている。
「浮かれやがって」
山田の顔を見ると、ついそう言いたくなる。
「ご、ごめん」
「謝ることないわよ山田。私ら悪くないし。はい、口開けな」
ミートボールを放り込む。
山田が赤面する。
「吉野、今のっ」
「何よアンタ、『はい、あーん』
とか言ったら緊張するでしょ。ったく、間接キスくらいで赤くならないでよ。」
「ご、ごめん」
「まあ可愛いからいいけど」
松山が微笑む。
「良い感じに仲良しだね、君ら」
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