◼️学校での佐川と瞳子

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■ 「そういえば、瞳子たちってデートとかどこ行くの?」 里菜が聞いてきた。 「どこって……」 い 「付き合い初めなんて、どこでも楽しいでしょー。いいなあ」 どこって言われても。 「……家とか?大抵帰りは部活一緒だし、特にどこにも……」 「えっ!?遊びに行ってないの?」 「家に行ったよ」 里菜が、なぜそんなに驚いてるのかわからない。 「一緒に買い物したり、映画とか色々あるでしょーが」 「……スーパーで買い物して、一緒にご飯作ったり、カンフー映画のDVD観たりしてるよ」 「それなんか違うから!!」 「違う……?」 「いや、違うってのは言い過ぎだけど。 瞳子はオシャレして出かけたいと思わないの?」 里菜の言葉に、ドキッとする。 確かに、他の女の子たちはもっとキラキラしてるような…… 彼氏がどうだとか、先輩がかっこいいとか、なんていうか、楽しそうだ。 「そういえば、あんまり街に出ないけど……佐川くん、私に合わせてくれてるのかな」 「瞳子、インドア派だもんねえ」 「うーん、お兄ちゃんがついてくるのがうるさくて。それに掃除とかで休みは潰れちゃうから。 あんまりどこに行きたいとかわかんなくて」 お弁当のミートボールを突っついてみる。 「私らは、デートの時にしか出来ないこともあるからさ、相談して行き先決めるんだけどね」 「そうなんだ。学校が違うとやっぱりデートって重要だよね……デートの時にしか出来ないことって?」 ぼふっ、と音がしそうなくらい里菜が赤くなった。 「いや、別に変な意味じゃないよ?でもほら、ちょっと遠くの街に行ったら知り合いも居ないし解放感があるというか……」 「そそそ、そうだよね!変なこと聞いてごめん!」
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