小林 愛美

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笑えば笑うほど、チカちゃんが不機嫌になって行くのが分かっても、その顔が可愛いく見えて笑いが止まらなかった。 「ソレで付き合って貰えるんですか  ね~?まる子さん」 「まる子じゃ無いです。  美奈子です」 「美奈子って呼べば良いのか?  まる子さん」 「意地悪しないで優しくしてくれる  なら…」 「それは時と場合とお前次第」 「そんな意地悪な彼氏さん、困りま  す。」 「困ってねぇ癖に、笑わせんな…」 チカちゃんが私の手をそっと掴んで指先を滑らせる。 それだけでドキドキしてしまい、私は悲鳴を飲み込んだ。 「恋人のキス。  教えさせろ。」 「…恥ずかしいからわざわざ言わない  でくださいそんな事…んっ…」 突然唇を塞がれて、慌てて後ろに逃げようとした。 それでもチカちゃんの腕が逃がしてくれなくて、そのままソファーへ倒れ込んだ。 そして一気に流される。 どんぶらこっことサラワレタ。 だってチカちゃん。 キスだけで終わってくれなかったんだもん。 欲情した私もアレだけどね。
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