誓いマス

11/14

39人が本棚に入れています
本棚に追加
/15ページ
「でも……まぁ君の衣装、は?」  私のその言葉に、彼は再び優しげな笑みを浮かべた。 「杏純に任せ」 「任せないで!」  思わず出た言葉。  自分でも驚いて、急いで目を伏せた。  私のいつになく強い口調に、彼も驚いたようだ。 「杏……純?」  そう言いながら立ち上がり、私の顔を心配そうに見つめる。  私は下唇を噛み締め、浮かんでは消える数々の言葉を飲み込んでいた。  近付いて来た彼が、私の両肩に手を乗せ、今にも泣きそうな私の顔を覗き込む。
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!

39人が本棚に入れています
本棚に追加