第二章 古那屋での出来事と伏姫(ふせひめ)の縁(えにし)

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■曳手ひくて・単節ひとよ  音音や道節に仕える双子の忍。栗色の髪と蒼い瞳を持つ彼女達も“鬼”の血を引く者達。伏姫に感銘を受けた音音の命もあって、敵に襲われる狭子を助け出したり、犬士達のサポートに回ってくれるとても頼もしい少女達。双子である彼女らの見分け方法は、目下に泣き黒子がある方が単節…という次第である。忍である事と、鬼の末裔である事に関してはこれも作者によるオリジナル設定である。 ■姨雪世四郎与保おばゆきよしろうともやす 犬山家の元家臣。十条力二郎・尺八の父。名ははじめ世四郎。音音と密通していたことが彼女の妊娠によって発覚し、犬山家から暇を出された。煉馬家滅亡後は神宮川で船頭をしながら管領家への復仇の機会を窺う。その前は大塚村にも一時期在住しており、やす平と名乗っていた。また、信乃や荘助と顔見知りであり、犬士達が刑場破りをして逃亡する際、彼らを手助けした。 ■十条じゅうじょう力二郎りきじろう・尺八しゃくはち  世四郎と音音の息子で双子の兄弟。父と共に敵を食い止め、2人で犬士達を逃がす手伝いをした。 ■染谷純一そめやじゅんいち  現代で生きる高校性で、狭子の幼馴染。歴史好きの彼女とは対照的で、歴史の授業が嫌いな少年。逆に古文や古典といった科目が得意。また、一時期書道を習っていたのか、筆の扱いにもたけている。八犬伝に出てこない人物である彼は、本当の意味で当作品の“キーパーソン”といえる人物である。本作で直に登場する事はないが、狭子の出生や敵である素藤との関連性など、重要な要素が多いのが特徴。数少ない、今作オリジナルのキャラクターである。
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