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「苦揺、さっきから誰が笑ってんだ?」
「御父様です。」
「苦揺、苦揺の顔しかわからない。」
「酔っているんですよ。御父様。」
「苦揺、さっきのチューもう一回。」
「はい、御父様。」
「苦揺、もっと顔みせろ。」
「こうですか、御父様?」
「俺は苦揺好きだぞ。」
「私はもっと御父様が好きですよ?」
「御父様、そんなに体に爪を立てたら怪我してしまいますよ?」
「御父様、そんなに絶叫して笑うと喉を痛めてしまいますよ?」
「御父様、苦揺が毎日こうしてあげますから、
明日は泣かないで苦揺にちゃんとした相対性理論教えてくださいね。」
私はずっと苦揺の綺麗なひとつ目を見ていた。
そうして私はなんとか夜を越えていた。
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