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「先輩、質問があります。見てもらっていいですか?」
俺はわざと菜摘先輩を呼びつける。
菜摘先輩は何も気付かずに俺の横に来て答えてくれる。
顔がこんなに近い。
思わずキスしてしまいたくなる。
だが菜摘先輩はそんな気は更々なく俺の不手際を指示してくる。
「ちょっと~何度言ったらわかるのよ~同じ事の繰り返しじゃないの」
これは俺の作戦だ。
何度でも出来ない振りをして菜摘先輩を呼びつける手口だ。
出来の悪い俺は、研修生10名のうち、最低かもしれない。
早くも「駿介~!」と名前で叱られる。
それが俺にはたまらなく楽しかった。
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