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外に出ると入り口付近で、みんな二次会がどうだのこうだの騒いでいる。
俺は捕まらないうちに菜摘先輩を抱えて、止まっているタクシーに菜摘先輩を乗せた。
「青山までお願いします」
「お客さん、寝ている人はたちが悪いから、あんたも一緒に着いて来てくれないかい?」
タクシーの運転手にそう声を掛けられた。
確かに後部座席でバッタリ寝ている。
俺は頭側に回り膝枕をする形で乗り込んだ。
タクシーは指示されたアパートに走る。
その間もず~っとくうくう寝ている。
タクシーはアパート前で止まり、俺が支払いを済ませた。
「広田先輩、アパートに着きましたよ」
膝枕から体を起こす。
やっとの思いで菜摘先輩をタクシーから引き出した。
エントランスに着くと、菜摘先輩が気を取り戻した。
「…あれ~?アパートら~」
「先輩、何階ですか?」
「あれぇ~?駿介~ろうしたの~?」
飲み会はこうなることが菜摘先輩は多かった。
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