第1話       日常…それは突然に。

2/10
前へ
/84ページ
次へ
 やがて魅羽のキャラクター《ティア》は、直前に立ち寄った街に強制的に移動させられた。  1分間何もしないとこうなるルールだ。  そこで魅羽はログアウト※した。             ※ゲーム終了のこと ==================================                      2 「おはよう!魅羽」 火曜日の朝。  魅羽が勤務しているオフィスビルの1階を歩いていると後方から声を掛けられた。 「マナ、おはよう」 「今日早いじゃん?」 「うん。ちょっとコーヒー飲みたくって」  昨日はちょっと遅くまで起きてたからなあ・・・ふわああ・・・ねむっ 「あ~スタバ行ってたんだ?・・・さては~~昨日もやってたな?」 魅羽が《マナ》と呼ぶこの女性は悪戯っぽく魅羽の顔を下から覗きこんで顔を近づけた。 「ついついね。マナ昨日は来なかったね」 『顔近すぎだし』と魅羽は呟いて一歩後ろに下がる。 朝からマナは元気だなあ・・・ 低血圧な魅羽はいつも思う。 一條愛海 いちじょうまなみ。 愛海は高校生の時からの魅羽の親友で、ゲーマーでもある。
/84ページ

最初のコメントを投稿しよう!

35人が本棚に入れています
本棚に追加