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魅羽は愛海を、リアルでもゲームでの愛海のキャラクター《マナ》で呼んでいる。
愛海の昔からの愛称だ。
「私だってリアルも色々用事あんのよ」
「仲いいもんね。えーっと・・・武内くんだっけ?」
「残業手伝ったらゴハン奢ってくれたわwそれだけよ」
「ふーん・・・?」
今度は魅羽が意味ありげな顔でマナの顔を下から覗き込んだ。
マナは広告デザインの会社に勤務しているが、最近主任になったばかりで、仕事も恋愛も充実していた。
いわゆるリア充だ。
「そうそう、昨日行ったお店超美味しかったよ~?今度行こうよ」
「いいよ。何系?イタリアン?」
「和食なんだけどお洒落な雰囲気でね・・・」
出勤前の女子トークはちょっと早口だ。
限られた時間で話したい事を次から次へと繰り出す・・・
まるでスキルの連続技のようだ。
朝からテンション高めな会話をした後、2人はそれぞれ働く階でエレベーターを降りた。
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3
― う~ん・・・今日はあそこ行ってみようかな。
昨日行った地下牢のような場所・・・
立ち止まるとうようよと骸骨のモンスターが群がってくる不気味な場所だ。
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