第1話       日常…それは突然に。

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 - あそこのボス泥※まだ出てないのよね。          ※ドロップの略。敵を倒した後に手に入るアイテムの事  魅羽はカフェオレを一口飲むと、暗い地下牢の先に進んでいく・・・  - あれ・・・?  先客のようだ。  ボスのステージ前に誰か座っている。  - サイファじゃんw  魅羽の顔はぱあっと笑顔に変わった。  《サイファ》はティア(魅羽)が所属しているギルドのメンバーだ。  「ティア。こんばんは」  「こんばんは。どうしたの?こんなとこで」  約束してた時間より早いのにもうインしてるっ  「昨日泥出なかったから出そうと思って来たけど1人じゃ無理だった(>_<)」  「あらw」  「やっぱヒーラーいないとダメだな」  - ヒーラー・・・私のことかな?  魅羽のティアはクレリックで回復魔法を使う。 ボスを倒す時など傷ついた仲間を癒すため、皆に必要とされるやりがいのある職業だ。  「今日人少ないね」  「連休前だから誰もつかまらない(T_T)」  「サイファは予定なし?」    「僕仕事だし」  「私も~(*^^)v」  「俺も仕事」  ギルドのメンバー《咲夜》だ。 ギルド専用のチャットを使って話していたから、ログインした咲夜が2人に気づいてチャットに加わった。  咲夜  「どこ?」  サイファ「監獄」  咲夜  「おけ。すぐ行く」  ティア 「待ってるね」  咲夜はインすると一緒に行動する事が多い。 レベルもほとんど変わらないから行く所もする事も大体同じだ。 咲夜は26歳で雑誌編集の仕事をしている。現在彼女募集中らしい・・・  2時間ほど3人でボスにアタックした結果・・・  咲夜  「ちっ今日も収穫なしか・・・」  サイファ「明日もやる?」  咲夜  「だな」  ティア 「いつ泥するんだか(>_<)」  3人とも今日は運に見放されたようだ。  咲夜  「最近泥率悪くね?」  サイファ「次こそ出す!」  ティア 「おっ、やる気だ」
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