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- あそこのボス泥※まだ出てないのよね。
※ドロップの略。敵を倒した後に手に入るアイテムの事
魅羽はカフェオレを一口飲むと、暗い地下牢の先に進んでいく・・・
- あれ・・・?
先客のようだ。
ボスのステージ前に誰か座っている。
- サイファじゃんw
魅羽の顔はぱあっと笑顔に変わった。
《サイファ》はティア(魅羽)が所属しているギルドのメンバーだ。
「ティア。こんばんは」
「こんばんは。どうしたの?こんなとこで」
約束してた時間より早いのにもうインしてるっ
「昨日泥出なかったから出そうと思って来たけど1人じゃ無理だった(>_<)」
「あらw」
「やっぱヒーラーいないとダメだな」
- ヒーラー・・・私のことかな?
魅羽のティアはクレリックで回復魔法を使う。
ボスを倒す時など傷ついた仲間を癒すため、皆に必要とされるやりがいのある職業だ。
「今日人少ないね」
「連休前だから誰もつかまらない(T_T)」
「サイファは予定なし?」
「僕仕事だし」
「私も~(*^^)v」
「俺も仕事」
ギルドのメンバー《咲夜》だ。
ギルド専用のチャットを使って話していたから、ログインした咲夜が2人に気づいてチャットに加わった。
咲夜 「どこ?」
サイファ「監獄」
咲夜 「おけ。すぐ行く」
ティア 「待ってるね」
咲夜はインすると一緒に行動する事が多い。
レベルもほとんど変わらないから行く所もする事も大体同じだ。
咲夜は26歳で雑誌編集の仕事をしている。現在彼女募集中らしい・・・
2時間ほど3人でボスにアタックした結果・・・
咲夜 「ちっ今日も収穫なしか・・・」
サイファ「明日もやる?」
咲夜 「だな」
ティア 「いつ泥するんだか(>_<)」
3人とも今日は運に見放されたようだ。
咲夜 「最近泥率悪くね?」
サイファ「次こそ出す!」
ティア 「おっ、やる気だ」
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