35人が本棚に入れています
本棚に追加
第1話 日常…それは突然に。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
プロローグ
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
"何してるの?"
その声は一筋の光・・・
真っ暗な迷宮で立ち止まっていた私に
希望を引き寄せた
その声は天使なのか悪魔なのか?
"一緒に行こう"
甘い声・・・
いいのだろうか?
一瞬不安が過る
・・・否
どちらでもいい
私はずっと待っていた
この長い長い暗闇から導いてくれる誰かを・・・
====================================
1
― 眠い・・・あ~・・・でもっ、あとこれだけは・・・!
何度も眠気と葛藤しながらも指先だけはしっかりと意識がある。
夜眠れなくて眠りに落ちるまでのちょっとした暇潰し・・・のつもりだった。
それが今では毎日の日課になってしまった・・・
― やめられないんですけど~~。
午前2時――――
雑音すら周囲から聴こえてこない深夜。
こんな時間まで一体何にハマっているのか・・・
小嶋魅羽 こじまみう 。もうそろそろいい年の26歳である。
「ああ~~っ!!」
真夜中に突然叫び声・・・
一体何事か、と疑う。
「ちーん・・・」
ー 死んじゃった。あと少しだったのに~~!!
魅羽はがっくりと肩を落とし、携帯を持ったままごろりと仰向けになった。
「・・・あーあ。も、今日はやめとこ」
諦め顔で魅羽は携帯の画面を見た。
そこにはゲームのプレイヤーの体力が0で戦闘不能になった女性キャラクターがうつ伏せに倒れていた。
魅羽は半年前位から気軽に遊べるオンラインゲームに夢中になっていたのだ。
毎晩プレイしているお陰で既にレベル92である。
最初のコメントを投稿しよう!