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カーテンの隙間から差し込んできた光で目が覚めた…
眩しい…
ちゃんとカーテン、閉めておけばよかった。
さっき寝た気分だから、まだ身体が気怠い…
モゾッと起き上がろうとしたら、しっかりと私の身体に巻き付けられた腕。
逞しい腕が、腕枕と腰に回されている。
「おはようございます」
額辺りから聞こえる寝起きだからか、色っぽい低い声。
そして私の目の前には、まだ見慣れない愛しい人の胸。
…うわっ、昨日裸のままで寝ちゃったんだ…
「凛、挨拶は?」
朝イチから叱られた…
忍さんの裸に見惚れていたんですけど…
「…おはようございます…」
「はい、よく出来ました」
腰回りを撫でられた。
この場合、撫でるのは頭なんじゃ…?
それに挨拶程度で褒められる私って…
「忍さん…いつから起きてたんですか?
日差し、眩しかったですか?」
「少し前ですよ、自然に目が覚めました。
いいですね、起きたらあなたが隣にいるというのは」
額に唇を当てながら、甘い言葉を囁く忍さん…
私は、気の利いた返事も出来なくて悶えてばかりで、そんな私を彼は優しく微笑んで見てくれていた。
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