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「……凛」
近寄ってくる彼の顔。
唇と唇の距離は数センチしかない。
「もう、大丈夫ですか?
緊張していないですか?」
「……はい。
大丈夫、です。」
もう、本当に大丈夫。
それどころか、これから始まる行為の期待と喜びに、私の胸は爆発しそう…
「よかった…
私の理性もそろそろ限界でした」
「えっ?えっ?えぇっ!」
「一ヶ月分、私の心を満たせて下さいね?
凛の身体で」
えぇぇ!忍さん、そんな事言っちゃう?!
なんて私のパニックなんてあっという間に何処かに放り投げられて
数センチも離れる事なく、私と忍さんはお互いを求めあって
今まで会えなかった分、触れ合えなかった分を補うかのように彼は私を求めてくれた。
忍さんは「私の心を満たせて下さいね」なんて言っていたけれど
満たされたのは私の方だったのかもしれない。
そう思える一夜になった。
………………
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