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「寿々花には
どうしても
話せなかったんだけど。
実はね、ずっと
心当たりが……と言うか、
引っかかっていることが
あったんだ」
一歩、
桜介さんが
距離を詰めてくる。
その分、
いや、その倍は
後退したいのに。
私の足はまだ
動いてくれない。
ここにいてはいけないと、
彼の話を
聞いてはいけないと
わかっているのに。
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