174人が本棚に入れています
本棚に追加
/15ページ
私の見たことのない、弾けんばかりの最高の笑顔。
透き通るような白い肌に、真っ白なウエディングドレスが映えていて。
「いいなぁー」
つい、口からこぼれてしまった感嘆の声。
「ナニ、こーゆーの好きなの?」
「そりゃ、憧れますよ。
ましてやこんな身近な人の姿見たら」
ぐいっと顔を寄せて先生も、もう一度ハガキを覗き込む。
「アンタが着たら、七五三だろうネ」
「…………言われると思った」
分かっていたけど言われたら悔しいから、むぅとなる。
「…………ま、そのうちにね」
「え?なんか言いましたか?」
ぼそりと呟かれた言葉が聞き取れなくて、顔を上げて尋ねると。
「ナンデモナイ」
そう言ってひとりニヤニヤする先生がいた。
「あ、それから。
携帯出して」
「?」
不思議に思いながら、ポケットから携帯を取り出した。
最初のコメントを投稿しよう!