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俺はこいつの任務中、帝国に忍び込んでいた。あるはずのない事実をでっち上げるのはやめて貰いたい。
カイト「雷帝、それはありえない。エレメントマスターは帝国に潜入していたんだ。」
ラルク「根拠だってあんだよ!!」
雷帝の苛立ちが頂点に達した。その勢いは目の前の壊れた机が物語っている。
バーン「根拠?」
ラルク「テメエは、確かに俺の目の前で魔武器を構えた。魔武器は他人には呼び出せねえ、これが何よりの証拠なんだよ!!」
バンッ!と机に追い討ちをかけるように拳を打ち付ける。今ので机は粉々になった。
コウ「エレメントマスターと同じ魔武器…?」
それって、まさか……
ヒロ「雷帝」
ラルク「あぁ?んだよ!!」
ヒロ「そいつ、やけに黒くなかったか?」
ラルク「んな事いま関係ねえだろ、いいから答えろ!あの場にいたのはお前なんだろ!?」
バヂッ!バヂヂ!!
まずい、キレて雷を纏いだした。
カイト「いい加減にしろ雷帝!貴様はここで内部分裂を起こすつもりか!!」
ラルク「っ、全帝!止めてくれんな!俺は不安分子のこいつに一発入れるだけだ!!」
カイト「馬鹿なことを言うな!今俺たちにとっての不安分子はエレメントマスターじゃない、不信を抱いているお前自身だ!!」
カイトの一喝。それがこの部屋に木霊する。今までにない気迫が籠っている。
ラルク「ちっ…、一応話はきいてやらあ。で?その黒いのが何だって?まさか今更あれは自分じゃありません、何て言うんじゃないだろうな?」
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