ミューズに愛された才能

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 そもそも私がグラスハープ奏者を目指したきっかけが、当時お付き合いをしていた方とグラスハープの演奏会へ行った事だった。  その時の演奏が素晴らしい事も当然ながら、飲む用途以外に使用されるワイングラスが、何にも勝る宝玉に見えた。  その事をお付き合いをしていた方に話したら、何を大げさな。と半分笑い、半分呆れて言ったけれど、その時の私には確かに宝玉に見えたのだ。  それから直ぐにグラスハープの奏者に弟子入りをして、会社へと勤める傍ら週に2回のレッスン。濡らした指で擦った摩擦力により生まれた音は、私を感動の坩堝に引き入れた。
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