ミューズに愛された才能

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 もちろん、演奏など先の先だったけれど、その感動が有ったから続ける決心がついた。そして、演奏が出来るようになると、師と共に演奏会に出るようになった。  この頃だったと思う。グラスハープ奏者で暮らして行きたい、と思ったのは。当然、お付き合いをしていた方は、反対をした。  趣味ならば反対はしない。けれど身を立てるのは無茶だ、と。  それも正しい論法だろう。相手の気持ちは痛い程解る。私が逆の立場だったら……と考えてもみた。  それでも、私はグラスハープ奏者になりたい、という願いを諦められなかった。
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