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4月も残すところあとわずかとなり、吹き抜ける風に暖かさが戻りつつある夜。
自宅の一部である受付のカウンターでピコピコとゲームをしていると、珍しく男の大声が聞こえて来た。
ここは首都『中央都』東部の外れ。一応、都市と名乗れてはいるが、それは住所上の恩恵というものに過ぎない。
都会特有のきらびやかさは『中央』に比べると明らかに薄く、活気の差など同じ都市を名乗るのが恥ずかしくなるほどに明確だ。
末端であることは道路がこの先、各地方へとつながる一般道路と交わり出すことからも伺い知れる。
人通りこそ少なくはないけれど、それは大通りの話。俺の家がある通りは店も人もそちらに取られ、一種の裏路地のような暗さと静けさに包まれている。
光を失い過ぎて閑散とした場所でありながら血気盛んな若者さえ寄り付かない。
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